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親善大使

早いものでデンマーク行きの子供たち(中学生)の指導を受け持って今年で9年目になります。
最初のお話を持ち込んで下さった校長先生はなんと私と同じ小学校を出たという話からその熱血先生の心に打たれ、スタートしたことが懐かしく思い出されます。
教育者にもこんな素晴らしい先生が居たんだ!!(感激!)
今年は日本とデンマークが外交関係を樹立して150周年という節目の年。
台東区立の各中学校から選ばれる生徒は17名。
毎年この初々しい子供たちに会うのが楽しみのひとつになっています。

デンマーク1

台東区はデンマークの「グラズサックセ市」と姉妹都市として様々な交流を図って
来ましたが、中学生はその親善大使という訳です。
波島陽子がこの大役をみごとにこなし、毎年様々な日本舞踊に挑戦しながら今日まで来ました。
日本の伝統文化を・・・ということで「日本舞踊」が選ばれたようですが、お稽古の時間が問題です。
合計5時間という短い時間の中で「浴衣の着付け・たたみ方」、そして本題の日本舞踊を指導するという至難な業!!
みんな2年前までは小学生だった子供たち‼ 仲間が集まればまるで修学旅行のような有様。先生も大変だな!!と思う瞬間からスタートです。

私は最初の子供たちに接し、ある責任感というか「義務」のようなものを感じました。
それは、この子たちがデンマークへ行くという行程の中で、何か大切なものを忘れてはいないだろうか・・・ということです。
常々思っている日本の良さ、日本の素晴らしさ。世界中がどうして「日本」を評価してくれているのかの点です。それはまさに「心」なんですね。
つまり、「日本人の心」ということです。
オリンピックが決まり、「おもてなし」なる言葉がクローズアップされました。
一体、おもてなしってなんだろう!!
語れば長くなりますが、日本人の誰もが持っている「人としての優しさ」「思いやり」、この心こそが「おもてなしの原点」なんですね。
若い(中学生)んだから元気よく明るく笑顔で。様々なことへの「感謝の心」。
時間は短いのですが私は踊る以前の心構えとしてこれ等のことをしっかり植え付けたいと接して来ました。
 波島流家元の心根は今の時代だからこそ大切で素晴らしいものがあります。
人に与える、人に尽くす、人を大切ににする、みな平等に等々なかなか真似の出来ない優しさを持って多くの皆さんに接しています。

みなさんは京都の歌人「太田垣蓮月」という女性をご存知でしょうか!?
蓮月は両親を知らず生まれたその命を知恩院の太田垣という人物に育てられ、今で言う高度な教育を受けた女性です。
その生涯は実に波乱万丈な人生でしたが、読み書きの出来た蓮月はあるきっかけで焼き物に手を下し、その才能を生かした歌をしるし好評を得ました。それが京都で爆発的に売れた「蓮月焼き」です。
彼女の凄さを語るには時間がありませんが、彼女の優しい心根は多くの庶民を救うことになるのですがこれがまた凄い。
私は、ここにこそ正しい「日本の心」があるように思われてなりません。
愛情の一方行為は決して見返りを求めません。 昨今は、時間をかけず費用をかけず、なんでも手短に簡単に手に入れよう覚えようという風潮がはびこっています。
ご存知のように、日本舞踊は1年や2年で身につくほど簡単なものではありません。
それでも波島陽子は一人でも多くの若者に「美しい日本舞踊」を伝えたいとしています。
謙虚さは見習うものが多く、そうしたところがとても蓮月の精神に似ているなと思えるところです。
家元は決して厳しいもの言いをしません。それでも生徒が成長するのは「指導力」があるからに他ならないんだと思っています。

私がそばにいてその嫌われ役を買って出ていますが、難しいですね。

デンマーク2

上記の写真はデンマークに行ってきた子供たちからの手紙です。
この文面を見る度に涙が溢れます!!
生徒さんのお手紙の一部です。「私は研修期間、なんて岡部先生は厳しい人なんだろうと思っていました。しかし、デンマークへの指導は私にとって一生忘れられません。私が大人になってつまづきそうになった時には、岡部先生の言葉を思い出して一生懸命生きていきたいと思います。(中略)」等々
これから何年続くのか分かりませんが、日本の宝(子供たち)を育てられるのなら本望です。 本気でぶつかれば必ず分かるんだ。 自信が確信に変わりました。

若者は、得てして自分の弱点を突かれると必ず「言い訳」に走ります。
それは「感情」に変わる瞬間でもあるんですね! 本心を伝えることの難しさ。
それでも、また一人、どこかでまた一人、「日本の心」の大切さを覚えてくれる若者に出会えると思うと勇気を頂けます。
自分のやっていることは間違っていない! これが信念であればきっと花開くことでしょう。
今年もまた7月26日に初めて17名の子供たちと会います。
キラキラと輝くひまわりのような瞳に会えるのを楽しみしているところです。
プロフィール

岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
チーフ・プロデューサー
演出家

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