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 心の持ち方 Ⅴ

私が実際に見てきた事例をお話しましょう。 トラック160台ほどの所有で運送業を営む会社の話です。当時私はその会社で本部長として管理部門で教育担当を兼任していました。入社当時は私の人生で経験したこともない社内の荒れようにただただ驚くばかり。
そしてここで一番の問題だと思ったことは「治療や手術」を施さなければならないのは経営陣にあることを知ったことです。朝礼等でも、経営者はまるで神のお言葉のようなことを話します。そして自分がここまでの会社にしたことの自慢ばなしです。このくらいはよくある話です。
ところが恐ろしいことにその会社の経営陣は人(社員)を人と見ない場面を多く目にしました。極端に言えばドライバーは道具です。上辺では上手に言っていますが「情」などとはほど遠いものでした。 ドライバーに至っては喧嘩などは日常茶飯事。警察に世話になった荒くれ者など珍しくありません。 ミーティングなどミーティングにもなりません。こんな会社がまだあるんですね。勿論こんなことが毎日起こっているわけではありませんがでも多いと感じました。従業員を疑い犯人扱いする経営陣。 なぜそれを知ったかというと社員研修の際徹底して腹を割って話し合うことでその本音を聞くことが出来たのです。 愚痴をそのまま本気になどしませんが、働き甲斐の無さは退社という新陳代謝の激しさにつながっていました。経営者は辞めたらまた募集すればいいんだとなります。
家庭でもまったく同じじゃないでしょうか?親がしっかりしていたら必ずと言って良いほど素晴らしい子供が育ちます。親の背中を見て子供は育つというのがそれです。 会社も同じです。確かに驚くほどの人物が面接に来るのも事実でした。
私がその会社で得た財産は、どんな人間であっても必ず良いところがあるという事実を沢山見たことです。そこを誉め評価することで必ず業績を上げてくれる。一度無礼講で社員旅行に出かけたときのことでした。私が勧めた富士吉田の高級ホテルに1班90人前後で慰安旅行に出かけたときのことです。私は専務に呼ばれある人物の面倒を見て欲しいと頼まれました。その人物とは警察にお世話になったことのある荒くれ者で酒が入ると相当な暴れぶりは終始がつかないほどだと言うのです。
大広間に並んだ膳は豪華でした。席を探している彼に近づきこう切り出しました。「斎藤君!俺と一緒に飲もうよ・・・!」と。 席が決まっている訳じゃないので彼は子分?を従えて飲みたかったのでしょう。「何で本部長と一緒なんですか~」と語気を強め、好きな席へ向かいました。私は彼の座った正面を選びそこに座りました。 注がれる酒を飲み返杯の繰り返し。「斎藤と一緒に飲みたいんだよ」と彼の興味を誘いながら・・・。後で聞いた話ですが、彼は私を酔い潰させようと思ったそうです。上司が一緒に笑いながら馬鹿を言って場を盛り立てることに自然と楽しい雰囲気が出てきました。 喧嘩のない旅行は何年ぶりかだったようです。その後彼は同じドライバーのまとめ役的存在になりました。
社員の悪口を言ったり信用してあげなければそれはそのままドライバーから返ってきます。今までは「社員が・・・、ドライバーが・・・」と相手を責めるだけの経営陣にそのまましっぺ返しがあったのは言うまでもなかったのです。

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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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