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 息子への贈り物

ものには捉え方があってどんなことにもそこに注視するとそこから作品が誕生するように思う。「雨もまた楽し」、童謡などその典型であろう。
私は昔まだ息子が3~4歳の頃よく寝物語にお話をするのが常だった。私の話の面白さはそのお題を息子が決めるところにあるのだ。つまりリクエストストーリが生まれる訳だ。
「さて今日は何のお話がいいかな!」「んんん~・・・エンピツ!」となる。鉛筆で物語を作ることになる。構成を考える余裕などない。考えていると子供はすぐに飽きて騒ぎ出し待ってはくれないからだ。
「鉛筆のお話だね!」とゆっくりタイトルを口にする瞬間にすでに内容が決まるのだ。鉛筆を大切にするにはどうしたら良いかをテーマとする。するとお話はスムースに歩き出す。息子がついついお片づけをしなかったばかりに1本の鉛筆はゴミ箱に入れられ何も知らないママはそれを他のゴミと一緒に町内のゴミ置き場に持っていく。当然鉛筆は他のゴミと一緒に清掃会社の車に乗って焼却場へ行ってしまうという筋書きだ。
そこに息子も登場させる。つまりエンピツ君を探しに出かける旅に出るのだ。結果的にはだから物は大切にしようねに繋げるのだが自分で話していて偉いな~と思うことしばしばだった(笑)。これはすべて想像力の世界で作り上げるのだが話していても楽しくなる。
だから寝るときはいつもパパと一緒ということになる。子供のお題は様々で私の方はしごかれっぱなしだったような気がする。
どうして歯を磨いた方が良いかとか、どうするとママが悲しむかとか、好き嫌いをすると大好きなスポーツ選手のようにはなれないとか。話しの基本は子供を正しく育てたいということが全て原点だった。
私は仕事の関係でテレビの人気者ショーで使用するキャラクターを多く扱っていた。会社には120人以上のアクションバイト(高校大学)生も在籍していた。
体育館でのリハーサルは厳しいが子供には楽しいらしい。ぬいぐるみを着るところまでは見ているので中に誰が入っているかは息子には一目瞭然だ。なのにショーが始まると息子はその世界に引き込まれサイン会や撮影会で毎回毎回その列に並びヒーローと握手したがる。そしてその瞬間は本物のヒーローに会っている息子なのだ。
考えてみると子供の成長への親の責任は本当に計り知れない気がする。寝物語で「それから?ねえそれからどうしたの?」という息子。サイン会で300円をしっかり持って並んでいる息子を見るたびに抱きしめたくなるのだ。

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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