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 春の喜び !

春を迎える喜び。
豪雪地帯で育った私は、その喜びを幸せなことに子供の頃からずっと肌で感じて来た。
特に今年の雪は最近にない量の多さで毎日ニュースで騒いでいるが、時代が変わったということだろう。雪国の生活の凄さはそんな表面的なことばかりではないのだ。
降り続くときの降雪量は恐ろしくも感じる。こればかりは雪の無い所、或いは少ししか降らない地域の人には決して理解できるものではない。
まして雪は音を立てずに積もっていく。朝になってびっくりなんて日常茶飯事だった。小さい頃は部屋の戸の間に角材を入れていた意味が分からなかったが、あるとき台所と居間の戸を閉めていたため朝開かないことがあった。つまり、雪の重みで戸が開かなくなるのだ。もうそうなると部屋の美観なんてあったものではない。
2階の高さくらいにある道路は毎日の雪でもっともっと高くなる。張り巡らされた電線をまたぐなんて当たり前。
それでもソリを引いて牛乳屋さんが配達している。新聞屋さんが腰まで埋まってこれまた配達している。12月から4月の中旬あたりまで雪の中での生活は続く。約半年雪の中だ。当時は冬になると国道も封鎖され今のように車などとんでもない状況だった。流通は国鉄が主流で、それも日通のソリが荷持を運ぶといった具合。
高校生活でなるほどと思ったのだが同級生の何人かは学校の近くに下宿するといったのが通常。
それが当たり前の生活だった。しかし、それだけに春の喜びは格別だった。3月にもなると周りに雪はあってもどこの屋根にももう雪はない。太陽が出るとその屋根は春がいっぱいなのだ。まさに日向ぼっこだ!
そして何カ月ぶりかの土に触れると、その喜びは言葉でなど表現できない。どの家の誰もがみんな同じように耐えて頑張った。雪の下から「ふきのとう」や「水仙」・「つくしんぼう」。空も綺麗に晴れるがみんなの心も晴れる。どこか笑顔が行き交う!
狭い土に子供たちが集う!ほっぺを真っ赤にした子供たちが春を歌う!
だからこそ童謡などはどこの誰よりも心を込めて歌えたんだと思う。
「春よ来い!早く来い!・・・・」。自然から春の喜びを感じられるなんてなんて贅沢なんだろうと今だから分かりますね。
世の中が便利になりすぎて、役所に文句を言えるようになった今はきっとこの喜びを感じる余裕などないんだろうなと思う。心からの喜びを味わえた経験者として何か役立てることがあるような気がしてならない!
もう少しだ!頑張れよ!春はもうそこまで来ているのだから!

 人名、会社名等(著名人は除く)は仮名ですが内容は全てノンフィクションです。
 【俊介の部屋】は平成21年6月4日にスタートしました。(毎日掲載しています)
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岡部俊雄

管理人 : 岡部俊雄
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